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海外在住高校生必見! 帰国生大学入試に向けた英語試験対策ガイド

Updated: Mar 29


high school student


日本国外で学んでいる高校生の皆さん、そして日本の帰国生大学入試に挑戦したいと考えている皆さん、TOEFL、IELTS、SATなどの英語試験に向けた準備を進めていますか?海外に住んでいると、日常的に英語を使っている環境にいるため、英語力を試す試験にどう備えるか迷うこともありますよね。


今回は、海外在住の高校生が日本の帰国生大学入試の英語試験について、どのように準備すればよいのか試験ごとのポイントと効果的な対策法を紹介します。





▷ この記事では、以下について詳しく解説しています。






1. 帰国生大学入試とは?


帰国生大学入試(別名、海外就学経験者向け大学入学試験や、帰国子女入試)とは、海外で一定期間学んだ経験がある高校生を対象とした日本の大学入学試験です。この入試制度は、海外での学びや国際的な経験を持つ学生に対して、より柔軟で適切な入学機会を提供することを目的としており、国公立大学や私立大学を含む広範な大学で実施されています。


通常、帰国生大学入試は一次試験と二次試験の二部で構成されています。一次試験は書類選考で、高校での成績や志望動機、英語試験(TOEFL、IELTS、SAT)の結果などが考慮されます。二次試験では学科試験(文系の場合は英語、国語、小論文など、理系の場合は数学、物理や化学などの理系科目など)と面接が実施されることが多いです。


受験条件や資格は大学によって異なりますが、一般的には海外滞在年数や帰国してからの年数を基準にする学校が多いです。例えば、帰国後数年以内の受験を求める大学や、特定の期間以上の海外滞在経験を要件とする学校があります。


注意点としては、一部の大学では、帰国生入試を実施していない場合もあります。従って、志望する大学が帰国生入試を提供しているか確認することが重要です。また、帰国生入試は、個々の大学で受験資格や要件が異なります。よって、自分の学びたい学問分野が、志望する大学で提供されているかどうか、また受験資格を満たすには今から何を準備していけば良いかなどを早い段階から調べ始め、出願や受験に向けて計画的に進めていくことが大切です。


本記事では、帰国生大学入試の一次試験(書類選考)で必要とされる、英語試験(TOEFL、IELTS、SAT)について詳しく説明します。



Exam



2. 海外在住高校生の英語試験対策の基本姿勢


英語圏で生活している高校生にとっては、英語を使う機会が多いため、リスニング力や会話力には自信があるかもしれません。特に、現地での滞在が長く、英語での意思疎通には問題がないと思っている人にとって、英語試験は「たかが英語試験、時期が近くなったら受験すればいい」と考えがちです。しかし、英語試験に向けての対策は、学校での英語の授業や日常英語だけでは不十分です。TOEFL、IELTS、SATなどの英語試験では、日常的な会話よりも難易度が高く、専門的な用語や抽象的な概念を理解することが求められます。さらには試験特有のスキルが求められるため、事前にしっかりと対策をしておくことが重要です。


帰国生入試の英語試験(TOEFL iBTやIELTS)で求められる一般的なスコアを下記に提示します。


  • TOEFL iBTの場合

    • 最低スコア:50点

    • 理想スコア:100点以上

    • 多くの大学では、80点以上を求めることが一般的です。

    • 上位大学や人気学部では、100点以上を求めるところもあります。

  • IELTS(Academic Module)の場合

    • 最低スコア:4.5点

    • 理想スコア:7.0点以上

    • 多くの大学では、6.0点以上を求めることが一般的です。

    • 上位大学や人気学部では、7.0点以上を求めるところもあります。


上記の理想スコアについて言えば、これらは英語圏の大学でも進学ができるレベルです。つまり、日常英会話だけでなく、海外の大学相応レベルのアカデミック英語力を養う必要があります。よって、日頃からアカデミック英語力の養成を意識しながら、試験に向けて計画的に準備をしていく必要があります。


高校生によっては試験対策の準備期間に2〜3年を要する人もいます。手遅れになる前に、早い段階から英語試験の対策を開始することが成功の鍵です。





3. 試験準備を始める最適な時期とスケジュール管理


海外在住の高校生にとって、英語試験の準備は少しでも早く始めることが鍵です。特にGrade 10からGrade 12にかけて、大学進学に向けての準備を着実に進めるため、学年ごとの計画を立てていくことが重要です。


これまでの指導経験から、Grade 12の1月ごろまでに英語試験の所定スコアを取ることができていれば、比較的余裕を持って帰国生入試の出願準備ができると言えます。


  • Grade 10:

    • Grade 10の段階から英語試験の長期的な準備を始めることで、試験までの時間を有効に活用できます。語彙力やリーディング力、ライティング力、スピーキング力を強化し、英語で意見を言ったり書いたりする練習が重要です。

    • また、進路についても調べ始め、どの学校で何を学びたいかを考えることが大切です。オープンキャンパスを活用するのも良い機会です。

  • Grade 11:

    • 高校の科目が難しくなる時期ですが、英語試験の勉強も忘れずに毎週の学習計画に組み込みましょう。苦手分野を特定し、集中して取り組むことが大切です。

    • Grade 11は本格的な試験対策を始める時期なので、過去問や模擬試験で実践力を養いましょう。自分の英語力や弱点を把握するために、実際の英語試験を受けて、結果を基に目標設定をすると効果的です。

  • Grade 12:

    • Grade 12の9月〜12月は英語試験の本格的な時期です。毎月試験を受けて、試験形式に慣れ、目標スコアを目指しましょう。1月までに目標スコアを取ることが理想です。

    • もし1月に間に合わなくても焦らず、6月までに目標スコアを達成できるよう努力を続けましょう。科目の授業が難しくなる時期ですが、時間管理を工夫して英語試験の準備にも時間を確保しましょう。


やはり、アカデミック英語力の養成においては、早い段階から計画的に準備をしておくことが重要な鍵です。高校の科目がいっそう忙しくなるGrade 11やGrade12に差し掛かる前から、英語試験に向けて計画的に準備をしておくことが重要です。そうすることで、試験前に余裕を持って計画的に取り組むことができる上に、高校の課題やテストにも比較的ゆとりをもって取り組むことができます。



Japanese high school students




4. TOEFLの対策


TOEFL(Test of English as a Foreign Language)は、英語のリスニング、リーディング、スピーキング、ライティングを総合的に評価する代表的な試験です。ほとんどの帰国生入試を実施している大学では、TOEFLを認定しています。英語圏に住んでいる高校生は、リスニング力や会話力に強みがあるかもしれませんが、TOEFLの試験対策では、特に以下のポイントに注力することが重要です。


  • Reading:

    • アカデミックな内容の文章が出題され、難解な語彙や文章構造に慣れることが求められます。

    • 日常的に英語の本や記事を読んで、語彙力を増やし、文章の構造を理解する練習をしましょう。

  • Listening:

    • アカデミックな講義や会話がテーマです。日常的な会話よりも難易度が高く、専門的な用語や抽象的な概念を理解することが求められます。

    • 速いペースやアメリカのアクセントに慣れることが大切です。

    • リスニング中にメモを取る練習をし、重要な情報を捉える力を養いましょう。

  • Speaking:

    • 短時間で明確な答えを求められます。録音して自分の話し方をチェックし、英語で自分の意見を簡潔に述べる練習をしましょう。論理的に話す力も重要です。

    • Independent Task (Question 1): 自分の意見や経験について答える。

    • Integrated Tasks (Questions 2 - 4): リスニングやリーディングの内容を基に自分の意見を述べる。

  • Writing:

    • 自分の意見を理由と共に述べるエッセイを書きます。論理的で明確な構成を意識しましょう。

    • Integrated Writing Task (20分): リーディングとリスニングの内容に基づいて書く。

    • Writing for an Academic Discussion (10分): 自分の意見を述べ、理由を説明する。


TOEFL iBTの特徴として、SpeakingセクションとWritingセクションには、それぞれ、Independent Tasks(独立型)Integrated Tasks(統合型)が含まれています。Independent Tasksは、自分の考えをSpeakingもしくはWritingで述べるというものですが、Integrated Tasksは他の情報源(ListeningやReading)を統合して答える形式です。





5. IELTS (Academic Module) の対策


IELTS(International English Language Testing System)は、TOEFLと並ぶ代表的な英語試験です。近年、TOEFLと同様に、ほとんどの帰国生入試を実施している大学でIELTSが認定されています。IELTSには「General Training Module」と「Academic Module」の2種類がありますが、帰国生入試では一般的に「Academic Module」が指定されるため、間違えないように注意してください。


  • Listening:

    • 英語圏で生活している場合、リスニングには比較的強みがあると思います。ただ、IELTSのリスニングでは、イギリスやオーストラリア、ニュージーランドなどのアクセントも一部用いられています。これらのアクセントにも対応できるように、リスニングの学習機会を増やしましょう。

  • Speaking:

    • 日常的に英語を使うことで自然と慣れている部分があると思うで、さらに英語力を強化するべく、英語でのディスカッションやプレゼンテーションを意識して実践してみましょう。Speakingセクションでは、流暢さよりも論理的な発言が求められるため、自分の意見をはっきり伝える練習が大切です。

  • Reading:

    • IELTSのリーディングは、やや長文の文章が多いため、時間内に全てを読み解く練習が必要です。英語の新聞記事や学術的な論文を読んで、速読のスキルを鍛えることが役立ちます。

  • Writing:

    • IELTSのライティングセクションでは、グラフや表をもとにエッセイを書く課題が出題されることが多いです。普段から英語で自分の意見をまとめる習慣をつけ、構成力を強化しましょう。


TOEFLとの相違点ですが、IELTSはすべてのセクションが独立しており、TOEFLのIntegrated Task(統合型)のような形式はありません。このため、勉強や対策がしやすいという理由で、IELTSを選ぶ高校生も多くいます。ただし、一部の大学ではIELTSを認めていない場合もありますので、志望先の大学がIELTSを認めているかどうか必ず確認してください。





6. SATの対策


SAT(Scholastic Assessment Test)は、日本の帰国生入試を実施している一部の大学では、帰国生に対して国際的な基準に基づいた入学基準を設けており、SATのスコアを要求することがあります。このような基準は、特に超難関大学(東京大学、京都大学、慶應大学など)で見られることがあります。


  • Reading:

    • SATのリーディングセクションでは、アカデミックな文章や文学作品が多く出題されます。

    • 普段から幅広いジャンルの読書をして、速読力と理解力を高めることが役立ちます。

  • Writing:

    • SATのWritingでは、文法や語法の正確さが求められます。

    • 英語圏での教育システムでは英語に触れる機会が多いものの、一部には正確な文法を習得できていない高校生もいます。

    • 基礎に立ち返り、英文法を含む基礎の見直しや知識習得に励み、文章の論理的な構成や語彙力を磨いていくと効果的です。





7. まとめ 〜帰国生大学入試に向けて頑張る海外在住の高校生へ〜


日常生活の中で英語を使う機会を増やしつつ、英語学習に取り組む姿勢はもちろん大切ですが、TOEFL、IELTS、SATなどの試験はアカデミック英語試験であり、高校で身につけた英語力からさらに一段階上のレベルの英語力が求められます。このことを念頭に置き、早い段階から計画的に、自身の実力や弱点を意識した対策を行うことが大切です。


早期に準備を始め、計画的に学習を進めることで、帰国生入試の出願準備にも余裕を持って取り組めるだけでなく、高校生活においてもより充実した学びの時間を確保できます。また、直前に焦らずに済むようにするためにも、Grade 10からGrade 12までの学年ごとに段階的に取り組むことが鍵です。


最後に、これらの試験対策は一度始めれば終わりではなく、日々の積み重ねが結果を生むことを忘れずに、日常の英語使用と並行してしっかりと準備を進めていくことが大切です。計画的な学習を通じて、自分の実力を最大限に引き出し、帰国生入試での成功に繋げましょう。



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